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高崎・藤岡エリア

【高崎・藤岡コース】国宝に感動!古墳と博物館で埴輪の魅力に触れる

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文・モデル

目次ほたる(めつぎ・ほたる)

2000年生まれ、東京都出身のモデル兼ライター。
現在は栃木と東京の2拠点生活を送りながら、さまざまな地域の魅力探求と発信を行う。

群馬の歴史と文化を巡る旅『HANI-めぐり』の、高崎・藤岡コース。 高崎・藤岡は新幹線で東京から50分、車なら練馬ICから約60分と、都心から気軽に訪れることができるエリア。このコースの魅力は、なんと言っても、歴史的に価値が高い、大規模な古墳の数々を間近で見られること。また、古墳の近辺には博物館や資料館があり、古墳から出土した埴輪や副葬品などの展示品を実際に見ることもできます。実は群馬は全国有数の小麦の産地。地元で人気の「粉ものグルメ」も楽しみながら、高崎・藤岡コースを巡ってみましょう!

群馬県立歴史博物館・綿貫観音山古墳

群馬の埴輪を知るなら、まず最初に訪れたいのが「群馬県立歴史博物館」。ここで埴輪の基本を学んでおけば、他の古墳や埴輪をより深く楽しむことができます。
ガラス張りのスタイリッシュな建物に入って、最初に見学するのは「国宝展示室」。ここではなんと、国宝に指定されている「群馬県綿貫観音山古墳出土品」を見ることができます。中でも目を奪われたのは、衣服、装飾品など細部まで精巧に作られた埴輪。でも、そもそも埴輪って何のために作られたんだろう?そんな疑問に同館特別館長の右島さんが答えてくれました。
「埴輪はただの置物ではなく、さまざまな役割を持っています。古墳に葬られた死者の魂を守ったり、埋葬されている王の生前の活動や、生活の様子をシーンとして表現したり、王の権力や財力を示すためのものでもあるんですよ」と右島さん。

さらに右島さんによると、埴輪は約1,500年前に作られたもので、当時の群馬には埴輪作り専門の職人さんたちがいて、質の高い埴輪が大量生産されていたとのこと。現在、国宝や国指定重要文化財に指定されている埴輪の約40%が群馬で出土された埴輪で、群馬が「埴輪県」と言われているのも納得ですね。
「この展示室にある埴輪は、近くの綿貫観音山古墳で出土したものです。古墳はお墓なので、ネガティブなイメージがあるかもしれません。しかし、当時の人々にとっては生活の中心にあるもので、古墳造りを通して地域の団結をもたらす役割があったと考えられているんですよ」と右島さん。いろいろな知識を得たことで、古墳を見るのも楽しみになってきました。 県立歴史博物館は、実際に展示物の埴輪や副葬品を見ながら、当時の人々の暮らしぶりを知ることができるスポットでした。

群馬県立歴史博物館の近くにある、「綿貫観音山古墳(わたぬきかんのんやまこふん)」は博物館と合わせて訪れたい場所。綿貫観音山古墳は長さ100mの前方後円墳です。未盗掘であったため、たくさんの出土品が発見されています。冑(かぶと)や馬具など、朝鮮半島や中国と交流があったことがわかる副葬品が多く見つかったことから、群馬県は大陸と親交があったことが、この古墳を通じて分かりました。

ここでは、実際に埋葬場所として使われていた「石室」に入ることができます。中に入ってみると、想像していたよりも広く、ひんやりと涼しかったのが印象的でした。天井は22トンもの大きな石が使われており、これが崩れていたことで盗掘を免れたのだとか。そんな大きな石をどうやって運んできたんだろう?そんな疑問も湧いてきました。なお、ここで発見された武具や馬具などの出土品は、埴輪と合わせて国宝に指定されていて、県立歴史博物館内で実物を見ることができます。博物館では当時の国内や東アジアの情勢なども説明されているので、合わせて見学すると、より歴史の面白さを感じられるのではないでしょうか。

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群馬県立歴史博物館

住所

〒370-1207 群馬県高崎市綿貫町992-1

TEL

027-346-5522

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綿貫観音山古墳

住所

〒370-1207 群馬県高崎市綿貫町1572

TEL

027-226-4684(群馬県文化財保護課文化財活用係)

高崎パスタ

群馬のローカルグルメとして、味わってみたかったのが「高崎パスタ」。高崎は人口あたりのパスタ店が多いことから、近年「パスタのまち高崎」として知られています。

高崎パスタの特徴は、地元で進化したオリジナルメニューの数々と、お腹いっぱい食べられるボリューム。お店の種類も本格的なイタリア料理店から、気軽に食べられるパスタ専門店までさまざま。お気に入りのお店やメニュー探しも旅の楽しみの一つです。毎年11月頃には、高崎市内のお店がパスタの味や魅力を競い、来場者投票で王者を決めるイベント「キングオブパスタ」が開催されています。いろいろな種類の高崎パスタを食べてみたいという方は必見です!

高崎白衣大観音

高崎で訪れたかった観光スポットの1つが、慈眼院の「高崎白衣大観音(たかさきびゃくえだいかんのん)」です。標高190mの観音山から高崎の町を見守る姿が印象的で、実際に近くで見ると大迫力。近年縁結びの聖地としても話題となっていて、バレンタイン期間には「赤い糸祈願祭」のイベントも開催されていています。

高崎白衣大観音は、昭和11年に市内の実業家・井上保三郎氏によって高崎の発展と陸軍十五連隊戦死者の慰霊、社会の平和を願って建立されたもの。観音像の中(胎内)には20体の仏様や高僧の像があり、肩の高さ(9階)まで登ることができます。胎内から見る高崎の景色は絶景です。高崎白衣大観音の立つ慈眼院では、春は約10種類・数千本の桜が満開の花を咲かせるなど、四季折々の景色が楽しめるスポットとして地元の人々の憩いの場となっています。

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高崎白衣大観音

住所

〒370-0864 群馬県高崎市石原町2710

TEL

0273-22-2269

七輿山古墳/藤岡歴史館

次に訪れたのが「七輿山古墳(ななこしやまこふん)」。七輿山古墳は6世紀前半に造られた前方後円墳で、全長は約150メートル、高さ16メートルと大規模なのが特徴。6世紀代に造られた古墳としては東日本最大級で、その規模の大きさから、藤岡地域が古くから栄えてきた歴史が伺えます。

この古墳からは、円筒埴輪や馬形埴輪、人物埴輪などさまざまな種類の埴輪が出土しています。また、春になると、古墳が桜に包まれるような美しい景色を楽しむことができます。
七輿山古墳から車で5分の場所に、「藤岡歴史館」 があります。こちらでは藤岡市内で出土された埴輪や石器などの文化財が展示されています。

藤岡歴史館で注目したいのは「笑う埴輪」。群馬県が行った埴輪の人気投票「群馬HANI-1(はにわん)グランプリ」(2018年)で、県内出土の埴輪100体の中から1位に輝いた埴輪です。笑う埴輪は、農夫の姿を表した埴輪で、笑っている理由には諸説があるといわれていますが、一説によると不気味な笑みで古墳に寄ってくる魔物を遠ざけているのだとか。笑顔で古墳を守る姿は、なんだか頼もしく見えました!
藤岡歴史館の近辺にも、たくさんの古墳があるので、ぜひ探してみてくださいね。

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七輿山古墳

住所

〒375-0057 群馬県藤岡市上落合831-1

TEL

0274-23-5997(藤岡市教育委員会文化財保護課)

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藤岡歴史館

住所

〒375-0055 群馬県藤岡市白石1291-1

TEL

0274-23-5997(藤岡市教育委員会文化財保護課)