前橋コースで最初に訪れたのが、大室公園内にある「大室古墳群(おおむろこふんぐん)」。大小さまざまな古墳が集まっていて、迫力のある石室や、古墳に飾られた埴輪などを1カ所で楽しめるスポットです。6世紀に造られた前二子古墳(まえふたごこふん)、中二子古墳(なかふたごこふん)、後二子古墳(うしろふたごこふん)、小二子古墳(しょうふたごこふん)の4つの古墳があり、1927年に国の史跡に指定されています。
高崎・藤岡エリア
前橋エリア
文・モデル
目次ほたる(めつぎ・ほたる)
2000年生まれ、東京都出身のモデル兼ライター。現在は栃木と東京の2拠点生活を送りながら、さまざまな地域の魅力探求と発信を行う。
群馬の歴史と文化を巡る旅『HANI-めぐり』。今回の舞台となるのは、群馬県の県庁所在地である前橋市です。 前橋市は赤城山の山麓に位置し、歴史や文化を楽しめる施設が集まる市街地と、山や川、湖などの自然がバランスの良いエリア。前橋にはいくつも古墳群があり見比べて楽しむことができます。時代の面影を探しながら楽しい旅に出かけましょう。
前橋コースで最初に訪れたのが、大室公園内にある「大室古墳群(おおむろこふんぐん)」。大小さまざまな古墳が集まっていて、迫力のある石室や、古墳に飾られた埴輪などを1カ所で楽しめるスポットです。6世紀に造られた前二子古墳(まえふたごこふん)、中二子古墳(なかふたごこふん)、後二子古墳(うしろふたごこふん)、小二子古墳(しょうふたごこふん)の4つの古墳があり、1927年に国の史跡に指定されています。
最初に向かったのは「前二子古墳」。小さな入口から石室に入ると、想像以上に奥行きがあり、石室内はまるで別世界にいるような厳かな雰囲気です。数年前の観光キャンペーンのテレビCMの撮影に使われたことで、放送同時、多くの人が見学に訪れたそうです。この石室からは、土器や装身具、鏡などさまざまな副葬品が出土しました。
さらに公園内を散策すると、突如ずらりと並べられた円筒埴輪が出現!こちらは、古墳が造られた当時の様子を再現するために復元された埴輪たち。公園を散歩していて、埴輪に出会えるのも群馬ならではの魅力ですね。この「中二子古墳」は、大室古墳群の中で最も大きな前方後円墳で、円筒埴輪の他にも古墳を外敵から護る盾持ち人埴輪が並んでいました。
公園内の民家園に建てられている「大室はにわ館」にも立ち寄りました。こちらには市民ボランティアによって再現された古墳時代の馬具や埴輪、土器などが展示されています。大室古墳群についても資料や3D映像もあり、楽しく学ぶことができますよ!
大室古墳群
住所
〒379-2104 群馬県前橋市西大室町2545TEL
027-280-6511(前橋市教育委員会事務局 文化財保護課)
大室はにわ館
住所
〒379-2104 前橋市西大室町2510(大室公園民家園敷地内)TEL
027-280-6511(前橋市教育委員会事務局 文化財保護課)
続いて訪れたのが、前橋市総社町にある「総社古墳群(そうじゃこふんぐん)」です。こちらは、南北約6kmに渡って6つの古墳が並んでおり、たくさんの種類の古墳を見たい人にはおすすめの場所。総社古墳群の中で最も古いのが、遠見山古墳(とおみやまこふん)。全長88mの大型の前方後円墳で、円筒埴輪や人物埴輪などさまざまな埴輪が出土しています。この地域の豪族の墓で、造られたのは5世紀後半だと推定されています。
それぞれの古墳を見る中で印象的だったのが「蛇穴山古墳(じゃけつざんこふん)」です。石室の入り口は四角い石が積み上げられていて、中は今までに見た石室と比べるとやや小さめ。コンパクトながら床や壁は滑らかにカットされた石が使われているなど、他にはない完成度の高さを感じました。
総社古墳群に関する資料を見られるのが、古墳近くにある「前橋市総社歴史資料館」。たくさんの歴史的文化財のある総社地区について、貴重な資料とともに知識を深めることができる施設です。 見どころは、ジオラマやCGを使った臨場感あふれる学びを体験できること。特にCG復元した山王廃寺をめぐる「ウォークスルー」は必見です!
総社古墳群
住所
①遠見山古墳 住所:〒371-0852 群馬県前橋市総社町総社給人城川1410TEL
027-280-6511(前橋市教育委員会事務局 文化財保護課)
前橋市総社歴史資料館
住所
〒371-0852 群馬県前橋市総社町総社1584-1TEL
027-212-2558
おやつの時間には、小腹を満たすのにぴったりな群馬県のソウルフード「焼きまんじゅう」をいただきました!蒸したまんじゅうに甘辛いみそダレをたっぷり塗って焼き上げた焼きまんじゅうは、古くからお祭りの屋台や家庭の軽食として親しまれてきました。
焼きまんじゅうが現在の形で商品化されたのは、江戸末期のころだそう。祭りの屋台で提供する際、その場で食べられるよう串に刺して販売されたのが、ルーツだといわれています。一口食べると思ったよりもふかふかで柔らかく、ボリューミーな見た目に対して、意外と軽い食べ心地。小麦やもち米にどぶろくを加え、発酵させて蒸す「酒まんじゅう」の製法が使われていて、一度発酵させた生地はふわっとした軽い食感になります。
みそダレのコクのある味わいと、まんじゅうの爽やかな香りがマッチして、あっという間に平らげてしまいました。群馬県内には焼きまんじゅうを食べられるお店がたくさんあります。焼きたての香ばしさやフカフカ食感を店頭で楽しんでみてください!
前橋コースで観光スポットとして訪れたのは「群馬県庁」。観光に県庁?と思うかもしれませんが、群馬県庁は高さ153.8mで、東京都庁舎に次ぐ日本で2番目に高い都道府県本庁舎。32階の展望フロアでは360度のパノラマを楽しむことができます。
展望用エレベーターに乗って、32階の展望フロアに直行!ガラス張りのエレベーターで外を眺めていると、あっという間に最上階に到着。着いた先に待っていたのは、県庁を取り囲む群馬の美しい風景!地上127mから眺める景色はまさに絶景です。上毛三山である赤城山・榛名山・妙義山を背景に、群馬の町並みを360度パノラマで望むことができます。展望フロアは22時まで開放されているので、夕焼けや夜景を見にいくのもオススメです。 県庁内には、レストランやカフェが入っており、ゆったり過ごすことができます。また、動画スタジオやコワーキングスペースなども入っているため、運が良ければ収録が見られたり、イベントに参加できたりするかも。私はカフェで赤城山を見ながら「アカギコーヒー」を飲みました。キレイな景色を見ながら飲むコーヒーは格別です!
群馬県庁
前橋に来たら訪れてほしいのが、2023年3月に開業した「道の駅まえばし赤城」。東京から車で約85分とアクセスがよく、週末旅行にはおすすめの立地です。 地元の農畜産物やお土産が買えるショップ、地元グルメを楽しめるフードコートの他、銭湯をイメージした日帰りで楽しめる温浴施設など、前橋・赤城の魅力がまるごと詰まった施設になっています。さらに、手ぶらで楽しめるBBQや芝生公園、バナナ農園など子どもも楽しめるレジャーも満載で、家族全員で楽しめますよ!
道の駅まえばし赤城