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太田・みどりエリア

【太田・みどりコース】石器から巨大古墳まで4万年の歴史をたどる

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文・モデル

目次ほたる(めつぎ・ほたる)

2000年生まれ、東京都出身のモデル兼ライター。現在は栃木と東京の2拠点生活を送りながら、さまざまな地域の魅力探求と発信を行う。

群馬の歴史と文化を巡る旅『HANI-めぐり』。今回は、群馬県の南東部に位置し、自動車製造を始めとした日本有数の工業都市である太田市と、そこに隣接するみどり市を訪れました。旧石器時代の歴史に触れる「岩宿博物館」、東日本最大の「太田天神山古墳」、戦国時代に造られた「金山城跡」など、長い歴史と文化を感じられる名所を巡りました!

塚廻り古墳群第4号古墳

太田・みどりコースで最初に訪れたのが「塚廻り4号古墳(つかまわりよんごうこふん)」。長さ22.5m、帆立貝のような形をした古墳です。この古墳は復元整備されていて、造られた当時と同じように埴輪が並べられています。

塚廻り4号古墳からは、円筒埴輪や人物埴輪、馬形埴輪などさまざまな形の埴輪が出土され、そのすべてが国の重要文化財に指定されています。復元された埴輪をよく見ると、首飾りや服の柄、細かな馬具の造形まで丁寧に作られているのがわかり、かつての職人のこだわりが感じられます。なお、出土した埴輪は群馬県立歴史博物館と群馬県埋蔵文化財調査センターで保管・展示されているので、あわせて足を運んでみてください!

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塚廻り古墳群第4号古墳

住所

〒373-0806 群馬県太田市龍舞町3089

TEL

0276-20-7090(太田市教育委員会文化財課)

岩宿遺跡/岩宿博物館

太田・みどりコースでぜひ訪れたかったのが「岩宿遺跡(いわじゅくいせき)」。こちらは1946年に相澤忠洋(あいざわただひろ)氏によって発見された旧石器時代の遺跡で、切り出された関東ローム層の断面や、そこから発見された石器が展示されています。岩宿遺跡は、考古学史上に残る歴史的発見といわれています。岩宿遺跡が発見される以前は縄文時代の人々が日本で最初の人類だと考えられていました。しかし、相澤氏が関東ローム層の中から見つけた石器により、旧石器時代にも人類が生きていたことが証明されたからです。

そのきっかけとなった石器「槍先形尖頭器(やりさきがたせんとうき)」の実物は、遺跡に近接する「岩宿博物館(いわじゅくはくぶつかん)」で見ることができます。 館内に入ってみると真っ先に目に入ってきたのは、巨大なマンモスゾウの全身骨格!私の身長をはるかに超える大きなマンモスが、かつては人々のすぐ近くに生息していたなんて驚きですよね。

他にも、約4万年~1万5千年前を生きた人類の様子を、わかりやすい資料や実際に使われていた土器や石器を通じて知ることができ、とても興味深かったです。日本の人類史を大きく塗り替えるきっかけとなった岩宿の地で、考古学の奥深さに触れてみてください!

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岩宿遺跡

住所

〒379-2311 群馬県みどり市笠懸町阿左美2403

TEL

[お問合せ先]0277-76-1933(みどり市 教育部 文化財課)

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岩宿博物館

住所

〒379-2311 群馬県みどり市笠懸町阿左美1790番地1

TEL

0277-76-1701(みどり市 教育部 文化財課 岩宿博物館)

太田焼そば

太田・みどりコースのお昼ごはんは、ずっと楽しみにしていたご当地グルメ「太田焼そば」!太田焼そばの特徴は、モチモチの太麺です。弾力のある麺にコクのあるソースが絡みついて、たまらないおいしさ!シャキシャキのキャベツの甘みと食感も楽しく、シンプルながらもクセになる味わいです。

太田エリアで焼そばが盛んになった理由は、太田市が工業都市であることが関係しています。戦後、太田の一大産業であった自動車や関連工場には各地から働き手が集まり、その中で、東北地方の太麺の焼そばが、太田の焼そばに影響を与えたという説があるようです。汁がないため伸びずに食べられる焼そばは、リーズナブルでお腹いっぱいになり、工場で働く人々に好まれたのも納得ですね。太田市内には多くの焼そば店があり、独自のソースや具、製法で、各店自慢の味を楽しめます。次はいろいろな種類の焼そばを食べ比べてみたいです!

金山城跡

続いて訪れたのは、ぐんま百名山に選定されている「金山」にある「金山城跡(かなやまじょうあと)」です。金山城は戦国時代に造られた城。金山全体の自然地形を利用して造られた山城で、関東七名城の一つに数えられています。上杉氏や武田氏、北条氏など名だたる武将たちとのエピソードが残っていることからも、歴史上でも重要なお城だったことがわかります。

当時の土木工事の技術を知るための有益な資料となっていることから、1934年に国の史跡指定を受けました。建物は失われた城ですが、300haに及ぶ敷地と復元された石垣や石敷きの通路を見ると、当時の立派な城の姿が目に浮かぶようでした。麓にある史跡金山城跡ガイダンス施設では、映像やジオラマなどの展示で金山城についてより詳しく知ることができます。また、金山はハイキングコースとしても人気のスポット。自然も楽しみつつ、金山城跡でかつての歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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金山城跡

住所

〒373-0027 群馬県太田市金山町40-106

TEL

0276-20-7090(太田市教育委員会文化財課)

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太田天神山古墳

最後に訪れたのは「太田天神山古墳(おおたてんじんやまこふん)」。全長210メートルで東日本最大の古墳です!とにかく大きく、緑の木々に覆われているため山かな?と思ってしまうほど巨大。でも、空撮写真を見ると・・・やっぱり前方後円墳ですね!

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古墳を囲む二重の周堀も含めると敷地面積も広大で、こんなに大きな古墳、どんな人が埋葬されていたんだろう?と気になりますが、諸説あり、正確なことはわかっていません。しかし、身分が高く、権力のある人しか許されなかった大型の「長持型石棺」が発見されていることや、出土した埴輪の種類から、大和政権とつながりのあるこの地域の首長だったと考えられています。当時の繁栄を表すかのような巨大な古墳の姿に、ロマンを感じました。

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太田天神山古墳

住所

〒373-0813 群馬県太田市内ケ島町1606-1

TEL

0276-20-7090(太田市教育委員会文化財課)